ドバイ空港会社がOktaのソリューションでセキュリティと生産性を向上

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4,000 人

Okta の Workforce Identity 製品を使用する社員および関係者数

2 万人

空港のコミュニティアプリにアクセスする空港職員およびパートナー数

50%

利用客の待ち時間の短縮率

  • 成長への攻めのアプローチ
  • ハイブリッドへの挑戦
  • 高い導入効果
  • セキュリティの向上
  • 社員の満足度向上
成長への攻めのアプローチ

ドバイ空港会社は、今後数年間で空港の利用客がさらに増加すると予測しています。利用客に最新のエクスペリエンスを提供し、空港をより効率的かつ安全に利用してもらえるようにするため、同社はテクノロジー企業へと生まれ変わりました。

ハイブリッドへの挑戦

ドバイ空港会社は、数多くのオンプレミスソリューションを利用していましたが、新しいクラウドベースソリューションが提供する柔軟性とセキュリティに魅力を感じていました。ハイブリッド環境に対応するには、長期にわたってアイデンティティ管理を支援してくれるパートナーが必要です。最終的に、セキュリティの高さと、幅広い統合が提供される点を評価して、Okta の Workforce Identity 製品をソリューションとして選択しました。

高い導入効果

ドバイ空港会社は Okta の Customer First チームと協力し、導入を迅速に進め、短期間のうちに社員がオンプレミスソリューションとクラウドベースソリューションに一元的にアクセスできるようになりました。Okta Integration Network のおかげで新しい SaaS アプリケーションも迅速に導入できるようになり、現在では、社員、管理当局、その他の空港関係者を含む 4,000 人の空港職員に 60 を超える新しいソリューションを提供しています。

セキュリティの向上

ドバイ空港会社は、社員だけでなく、空港内の他の職員や関係者にも共有サービスを提供したいと考えていましたが、セキュリティが大きな壁となっていました。そこで、ゼロトラストアプローチを取り入れ、個人レベルでデータを保護するようセキュリティ体制を変更しました。また、社員がどのデバイスからでもサービスを利用できるように柔軟性を向上させました。

社員の満足度向上

ドバイ空港会社では、Okta の Customer First トレーニングとサポートを利用して、社員が新しいワークフローに円滑に移行できるように支援しました。IT スタッフの間でも、手動のプロビジョニングやヘルプデスク対応などの手間のかかる業務が減り、ソフトウェア開発のような付加価値の高い業務に時間を費やせるようになり、仕事に対する満足度が高まりました。

Okta、ドバイ空港の従業員の生産性を飛躍的に向上

ドバイ空港では、今後数年間、毎年数百万人規模で乗客が増加し、交通量も増え続けると予測しています。しかし、世界最大級の空港であるドバイインターナショナル(DXB)は、成長できるスペースが物理的に限られているため、テクノロジーに目を向けました。現在では、最新のハイブリッドインフラ、セキュリティの強化、共有可能なサービスとデータを使用することで、同社では乗客と交通量の急増にも対応できるようになりました。Oktaがどのようにそれを可能にしたのかをご覧ください。

空港の敷地内には 70 社以上の航空会社に加え、100 社以上の企業が拠点を構えています。これらすべての企業が空港の利用客に利用しやすさを提供できるようにしたいと考えています。そのためには、データを活用して、空港内の状況を把握できるようにする必要があります。その点で、どの Web ブラウザ、タブレット、スマートフォンからでもアプリケーションに簡単にアクセスできる Okta ダッシュボードは非常に役に立っています。

ドバイ空港会社テクノロジー&インフラストラクチャ部門エグゼクティブバイスプレジデント Michael Ibbitson 氏

利点

  • メンテナンスコストを削減
  • IT チームのプロビジョニングの負担を軽減
  • すべての関係者に対して空港内の状況の可視性を向上
  • 適応型の対策でセキュリティを強化
  • 共有サービスへのアクセスを保護
  • カスタマーエクスペリエンスを向上

極上な体験の実現

ドバイ空港会社にとって、飛行機をスケジュールどおりに運航し、利用客に迅速かつ効率的にサービスを提供し、高いセキュリティ基準を維持することはとても大切です。同社は 12 平方キロメートル以上にわたるドバイ国際空港(DXB)を運営し、年間約 9,000 万人の利用客にサービスを提供しています。また、貨物便や直行便の運航を中心とする、より小規模なドバイワールドセントラル国際空港(DWC)も運営しています。

世界中の旅客が DXB を乗り継ぎに利用しています。この空港の安全性が世界的に評価され、高い信頼を得ているということを表しています。

ドバイ空港会社でテクノロジー&インフラストラクチャ部門のエグゼクティブバイスプレジデントを務める Michael Ibbitson 氏は次のように話しています。「お客様の多くは遠く海外からこの空港に到着します。このため、極上のレストラン、極上のショップ、極上のエクスペリエンスを提供し、お客様に空港滞在を大いに楽しんでいただけるよう、多くの時間と労力を費やしています」

ドバイへの旅行者の数は今後、数百万人増加すると見込まれますが、DBX のインフラストラクチャには拡張の余地がありません。ドバイ空港会社は、将来の発展に対応するにはテクノロジーに一層重点を置く必要があると認識しています。

「極上な体験をより多くの人に提供していくには、プロセスを効率化し、行列を解消し、飛行機の回転率を上げて、より多くの荷物を処理できるようにするしかありません。テクノロジーはその解決策となるでしょう」(Ibbitson 氏)

同社にとって、非常に高いレベルのセキュリティを維持することも高い優先項目です。同社は、数百万人の利用客に加え、3,000 人の社員と 10 万人を超える他社の従業員のセキュリティを確保する必要があります。機密データを保護すると同時に、法執行機関などの第三者が適切な情報に簡単にアクセスできるようにする必要もありました。

ハイブリッドソリューションの導入

ドバイ空港会社は、IT インフラストラクチャを刷新する以前は、一般的な Active Directory システムを中心とするオンプレミス環境を利用していました。当初は、新しい人事プラットフォームとともにオンプレミスのアイデンティティソリューションを導入する予定でした。しかし、そのアイデンティティソリューションは柔軟性に欠け、将来的な対応に不安がありました。

Ibbitson 氏は次のように説明します。「新しいツールを導入したら、すぐに利用できるようにしたいのです。ツールが有用であればそのまま使い続け、そうでなければ簡単かつ迅速に取り除けるのが理想です。当社では、すべてのスタッフと関係者が、必要なシステムに簡単かつ迅速にアクセスできるアイデンティティプラットフォームを求めていました。これらすべてのユーザーが 1 組のユーザー名とパスワードを使って、一元管理されたアプリケーションにアクセスできるようにしたいと考えていました。そのためには、柔軟性の高いアイデンティティソリューションが必要だったのです」

同社は、プロビジョニングについても重大な課題に直面していました。当時の大規模かつ複雑なオンプレミスインフラストラクチャでは、ユーザーが業務を効率的に行うために必要なアプリケーションのアクセス設定にかなり時間がかかりました。これは IT チームには生産性の低下、ユーザーに対しては利便性の低下につながります。

ドバイ空港会社は将来を見据え、クラウドの導入が不可欠と判断しました。同社には、多くの大企業と同様に、クラウドに移行できないレガシーインフラストラクチャがたくさんありました。たとえば、重要なセキュリティアプリケーションや動画トラフィックアプリケーションなどです。一方、今後導入する新しいアプリケーションについては、常にクラウドファーストのアプローチをとることを決定しました。それと同時に同社は、コストの削減とセキュリティの強化も目指していました。これらを実現するには、アイデンティティ管理システムとして、ハイブリッドインフラストラクチャに対応する柔軟性の高い SaaS ソリューションが最適だと判断しました。

その条件を満たすさまざまなソリューションを評価した結果、Okta の Single Sign On(SSO)Universal DirectoryAdaptive MFA(適応型多要素認証)Lifecycle Management を選択しました。決め手となったのは Okta Integration Network の存在です。

「他のプロバイダのソリューションは柔軟性と使いやすさの点で Okta にかないませんでした。いずれも、当社が必要とする統合機能が揃っていませんでした。統合を自社開発するとなるとコストがかかりすぎます。Okta 環境では必要なものが最初からすべて手に入りました」(Ibbitson 氏)

Okta Integration Network には 6,500 を超える事前構築済みの統合が用意されているため、ソリューションの選択肢が増え、最適なものを選べるようになりました。また、Okta Integration Network よって、スタッフがデスクトップやタブレットからさまざまなアプリケーションに簡単にアクセスできるようになりました。こうした点からも、Okta は長期的な関係を構築できる理想的なパートナーと言えました。

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導入の効果

ドバイ空港会社は、必要なその他のクラウドベースのインフラストラクチャも Okta を中心に構築したいと考えました。そこで、Okta の活用を強力に支援してくれる Customer First ソリューションを購入しました。「最初に行ったことは、サイバーセキュリティメッセージング、ディレクトリサービス、アプリケーションの各担当チームのメンバーに、Okta を徹底的に学ばせることでした」と Ibbitson 氏は説明します。

同社はまた、専任の Okta カスタマーサクセスマネージャーを置き、Okta の継続的なトレーニングにも参加しました。さらに社内で、Okta Identity Cloud についての理解を深め、新しい統合を追加しました。そして、Okta で空港のエクスペリエンスを向上させる新しい方法を見つけ、導入プロセス全体を効率化することに専念する Okta エキスパートチームを立ち上げました。

Okta の初期トレーニングを終えた後、同社は SSO と Universal Directory を導入、これにより、スタッフやその他の関係者が 1 つのダッシュボードから 1 組のユーザー名とパスワードを使い、必要なアプリケーションに簡単にアクセスできるようになりました。「Okta の初期導入が今後に向けての 1 つの標準となりました」と Ibbitson 氏は話しています。

現在、ドバイ空港会社では、新しいソリューションとプラットフォームはすべて Okta と統合することを必須にしています。Okta Lifecycle Management により、IT 部署は新しいクラウドベースソリューションを迅速にプロビジョニングしてユーザーに提供できるようになりました。新しいソリューションが自社に合わなかった場合は、プロビジョニング解除もすばやく行えます。

「Okta は、当社の発展に欠かせないアプリケーションの導入プロセスを大幅に効率化してくれました。当社が発行する RFP では常に SAML 統合を標準要件としています」(Ibbitson 氏)

同社ではすでに、ServiceNow、Box、Office 365、空港運用アプリケーションを含む 60 のクラウドベースアプリケーションを導入し 4,000 人の社員に提供しています。

セキュリティの向上

ドバイ空港会社にとって、クラウドベースアプリケーションと、そこに保存されたデータをすべて保護することは最優先事項でした。「当社は、州のサイバーセキュリティオペレーションセンターと連携し、インテリジェンスやインサイトを受け取っています」と Ibbitson 氏は説明します。「このことは、すべてのスタッフにとって重要な意味を持ちます。このスタッフという言葉は、当社の 4,000 人の社員だけでなく、空港敷地内で働く 10 万人の人々も含み、全員に当社が IT サービスを提供しています。この 10 万人の一人ひとりが、空港とその運営におけるセキュリティチェーンの弱点になり得るのです」

ドバイ空港会社は、Adaptive MFA を組織全体に導入し、リスクの高い状況では認証時に第 2 要素を要求して、柔軟なセキュリティ層を追加しました。Okta を活用することでドバイ空港会社は、ゼロトラストセキュリティ戦略への第一歩を踏み出しました。個々のユーザー及びアクセス要求のコンテキストに基づきセキュリティレベルを判断することで、攻撃対象領域を縮小化できます。

「最近では、ジオブロッキングを導入するために、Adaptive MFA を使用してユーザーがログインする国を管理し始めました。このサービスを有効にするのに 1 日もかかりませんでした」(Ibbitson 氏)

社員は、使用するデバイスやネットワークによっては第 2 要素を求められることがあります。同社は施設内で働く数多くの関係者に共有サービスを提供したいと考えていたため、この保護機能は特に重要でした。

「当社にとってゼロトラストの真の狙いは、スタッフが、スマートフォン、タブレット、Mac、PC など、どのデバイスからでもサービスにアクセスできるようにすることです。Okta のおかげで、たとえばスタッフが Mac を持ち込んだら、自動的にスタッフ専用の Wi-Fi に接続して、必要なサービスにアクセスできるようになりました」(Ibbitson 氏)

これらの改革はすでに変化をもたらしています。「当社は海外旅行という非常に競争の激しい市場に身を置いています。そこでは評判とブランドが勝敗を左右します。空港に関するすべてを利用客に信頼してもらう必要があり、そのためにはテクノロジーの活用が欠かせません。Okta は、スタッフとパートナーが利用するアプリケーション環境の保護に大きな役割を果たしています。このことが、空港の利用客から信頼を得て、利用客に最良のサービスを提供することにつながると考えています」

ドバイ空港会社では、Okta MFA でクラウドとオンプレミスの両方のアプリケーションを保護することで、エコシステム全体の安全を確保しています。Ibbitson 氏は、ハイブリッドインフラストラクチャにはセキュリティ上の独自のメリットがあると考えています。「サービスが多様化したことによってレジリエンスが向上しました。一方のインフラストラクチャが停止してサービスが影響を受けても、もう一方のインフラストラクチャで運用を続けられます」

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生産性の向上

パートナーに有益なデータを提供し、空港全体の生産性を向上させるという目標を達成するために、ドバイ空港会社は Splunk を導入して、空港の状況をリアルタイムで監視できるようにしました。「Okta のアイデンティティプラットフォームを使用して、グランドハンドリング企業、警察、入国管理事務所など、空港周辺のさまざまな施設の担当者にもログイン認証情報を提供し、Okta を通じて Splunk にアクセスできるようにしています」(Ibbitson 氏)

このような第三者は、Splunk からセキュリティダッシュボードやアラートシステムにアクセスできます。その中に含まれる「コミュニティアプリ」ダッシュボードでは、さまざまなシステムから収集された幅広い有益な情報にアクセスできる一方、必要ないデータは表示されないようカスタマイズされています。

「空港内で発生しているすべての行列の長さ、人数、待ち時間を追跡できます。アプリでリアルタイムの予測を表示して、空港に関する問題の解決、行列の解消、ボトルネックの軽減などのために追加スタッフを派遣するよう警告しています。ユーザーがこのアプリにできる限り動的かつ簡単にアクセスできるように努めました。当社の技術チームには、スタッフと利用客のエクスペリエンス向上を期待しています」(Ibbitson 氏)

これは、旅客数が増加しても空港内の人の流れを処理できるように業務を効率化するための同社の取り組みの一環です。現在、コミュニティアプリは施設全体で 2 万人以上に利用され、すでに、利用客の行列での待ち時間を 50% 短縮するという効果を生んでいます。

ユーザーエクスペリエンスは非常にシンプルです。「IT サービスの提供元がどこか、空港スタッフは誰も知らないでしょう。そこが重要だと思います。知る必要はないのです。サービスが機能し、いずれのサービスにも 1 カ所からアクセスできるということだけを知っていれば、それで十分です」(Ibbitson 氏)

IT のレベルアップ

ドバイ空港会社の IT チームのメンバーも、仕事が効率化されたことに満足しています。プロビジョニングのプロセスが自動化されたおかげで、30 人の IT スタッフはデータ入力やヘルプデスク対応といった基本的な作業から解放され、より付加価値の高いプロジェクトに集中できるようになりました。

「このことがチーム全体の成功に大きく貢献しています。Okta のおかげで日常業務が大幅に軽減され、次に実装すべき有用なツールの開拓に集中できます。個人的には、チームが刺激的な変革を進め、毎日の仕事を以前よりもずっと楽しんでいる姿を見て、非常に感激しました」(Ibbitson 氏)

「Okta は今や当社にとって信頼できるパートナーです。なぜなら、実に頼りがいがあり、必要なときはいつでも助けてくれるからです」

ドバイ空港会社について

ドバイ空港会社は、国際線旅客数で世界最多、国際貨物便数で世界第 2 位を誇るドバイ国際空港(DXB)と、ドバイワールドセントラル国際空港(DWC)を所有、運営、管理しています。