Okta、Zoom、Slack、BoxのCEOのディスカッション:危機を乗り越え、ニューノーマルを生み出すまで

COVID-19、人種差別に関する待ったなしの対話、分散型の働き方への移行など、今年はいくつもの危機がありましたが、同時に変化のチャンスもありました。

このような危機を乗り越えて「ニューノーマルな働き方」へ向かうためには、安定したリーダーシップが必要です。今日のテクノロジー業界のリーダーは、従業員と家族の健康を守る責任を負っていると同時に、進化するビジネス環境の中で顧客が成功するためのリソースを確保する役割を再定義しています。

この状況を受け、Oktaは先週、BloombergのEmily Chang氏を司会に迎え、ユニークなイベントを共同開催しました。この特別バーチャルイベントには、Okta CEOのTodd McKinnonが、Zoom CEO/共同創業者のEric Yuan氏、Slack CEO/共同創業者のStewart Butterfield氏、Box CEO/共同創業者/会長のAaron Levie氏とともに参加しました。これらの経営者は、企業が困難な時期にエコシステム全体で意義あるリーダーシップを発揮し、従業員、顧客、パートナーに影響を与えるにはどうすればよいかを議論しました。

これは、準備したスライドを発表して済むようなお仕着せのイベントではありません。ここ数年で友人、同僚、そして戦略的な協力者となった4名が、司会の下、率直かつオープンに話し合ったのです。すべての意見が一致しているわけではありません。だからこそ、この危機を乗り越えるために、CEOやCxOを支援するための実践的なガイダンスを共有することで、活発な議論が展開されました。

この記事では、このイベントから得られた4つの重要ポイントを紹介します。詳細な内容を確認するには、イベントの録画、「Leadership through crisis: Perspectives as we create our new normal」をご視聴ください。

1. 感謝する、顔を出す、積極的に関与する

いずれのパネリストも、最前線でコロナ対応を担っている人々や経済的苦境にある人々をはじめとして、すべての人にとって試練の時となっているという共通した認識を持っています。この時期にCEOとして、従業員や家族が健康で過ごしていることに、感謝の念を表しました。パネリストは、「テクノロジー業界は、リモート環境での業務で容易かつ安全であるため、他の業界ほどの痛手を受けていない」という点でも意見が一致しました。しかし、この激動は、リーダーとしての役割についての考え方にも変化をもたらしました。

「隔離生活で、従業員やお客様とより積極的にコミュニケーションをとるため、ソーシャルメディアでの情報発信や活動を強化しました」

—Okta CEO、Todd McKinnon

McKinnonは、11年間OktaのCEOを務める中で、これまで従業員の健康面に影響を与えるような決断を迫られたことはなかったと述べています。各パネリストも、このような状況下では、お互いに、そして他のテクノロジーリーダーから、助言やサポートを得ることが重要であると考えています。

2. ユーザーに幸福をもたらす、時間を最適化する、WFHを柔軟に活用する

CEOたちの話から、変化のパターンがいくつか明らかになってきました。この「ニューノーマルな働き方」の中、企業は実際に顔を合わせることなく人を採用し、営業チームは顧客との典型的な対面式のワークショップを行わずに取引を成立させ、マーケティングチームは対面イベントからシフトしています。

Okta、Zoom、Slack、Boxは、ベストオブブリードのエクスペリエンスに徹底的にこだわることで、組織が生産性を高めながらリモートで働くことを可能にしています。たとえば、Zoomは、ユーザーとより多くのつながりを築いています。また、背景を明るくしたり、リモートワーク中の顔の修正機能を提供したり、ノイズリダクションにより食べながら通話できるようにしたりするなど、ユーザーエクスペリエンスを向上させる方法を模索しています。

「プレッシャーの中でも、ユーザーに幸せを届けるために全力を尽くしています」

—Zoom CEO、Eric Yuan氏

また、分散チームは、リモートワークによって違った形で仕事を最適化できることを認識するようになっています。Butterfield氏は、Slackの伝統的な「全員参加型」のチームミーティングが、かつては綿密な計画のもとに行われていたという例を挙げました。リモートワークを始めてから、20分程度の内容を絞ったインフォーマルなセッションとなり、従業員からは率直さが評価されています。これは、リモートワークを強いられなければ実現しなかった改善です。同様に、以前は重要な顧客に直接会うために、移動の機会コストが発生していました。今では、ある顧客とのビデオ会議の後、別の顧客とのビデオ会議を行い、その後の1時間を家事に使うといったように、時間を最適化できます。この新たな働き方の柔軟性は、根源的で価値のあるものです。

3. ダイナミックな仕事は今後も続く、だから進んで受け入れよう

パネリストは、何十年にもわたって続いてきた「仕事」の構成要素についての古い慣習が、非常に短期間で問われるようになったことに同意しています。コロナ前は、会議室に入れるステークホルダーが重要な意思決定を下していました。

今は、それを再考する必要に迫られており、またとない機会となっています。物理的空間という古い制約のないダイナミックワークにより、100人のSlackチャンネルや30人のZoomコールを使って誰でもアイデアを出し合えるような環境を簡単にサポートできます。そして、できるからこそ、実現しなければならないのです。

「今、最高のアイデアを生み出すために、同じ場所に居合わせる必要はなくなりました。全社的なコミュニケーションのために、全従業員がバーチャルに参加できます。より多くの顧客とビデオで簡単に連絡を取り合うことができ、組織のあらゆるレベルで、すべての会議で、より多くの意見を聞くことができます。ベストオブブリードによる最新のテクノロジースタックを活用することで、どこからでも簡単かつ安全に作業できます」

—Box CEO、Aaron Levie氏

Levie氏は、「これは、何年も前から皆で話していた究極の目標です」と述べています。レジリエンスのような概念を、パフォーマンスの高い個人の視点からだけでなく、イノベーションを推進するためにさまざまな形でコラボレーションを行うチーム全体で見直すことについて話しました。

4. 原則に立ち返り、意識的に行動する

パネリストは、今後何年にもわたって広範な影響を及ぼす世界的な試練に直面していることにも同意しました。しかし、このような状況の中で、リーダーたちは、昔の習慣に戻ることに抵抗し、自社が何を目指しているのかを問う機会を得ました。

「新しい環境の中で、事業を継続するためだけでも大変です。しかし、私たちは何を変えたいのでしょうか」

—Slack CEO、Stewart Butterfield氏

また、Butterfield氏は、基本的な人権問題について、議論の境界が前向きに変化していることを指摘しました。リーダー全員が、この新しいニューノーマルな世界において、CEOが立場を明らかにしないという選択肢はなく、意識的かつ一貫した立場をとる必要があるという点で一致しました。

最後に、ニューノーマルな働き方と未来への取り組みについて

この刻々と変化する状況から、どのような結果がもたらされるかを正確に予測することはできません。しかしOktaは、Zoom、Slack、Boxとのパートナーシップ、その他数え切れないほどの組織との提携により、仕事の新しい未来をサポートできることを嬉しく思います。私たちは皆、分散型の仕事をサポートし、強力でレジリエンスの高いビジネスを実現するような未来を目指しています。このパネルディスカッションは、CEOやチームが一堂に会し、ベストプラクティスを共有する貴重な機会となりました。これが、2020年代のポジティブなニューノーマルな働き方を形成することに関心のある、すべてのリーダーやチェンジメーカーの助けになることを願っています。

ウェビナーに参加できなかった方や、もう一度確認したい方は、「Leadership through crisis: Perspectives as we create our new normal」の録画をご覧ください。リモートワークのインフラストラクチャを拡張・成長させる方法については、「The Ultimate Guide to Dynamic Work 」ホワイトペーパーをご覧ください。